だぶん1

  • 久しぶりにステスト跡地を見てPornさんの抽象的な文章や面白い小説を読んでいて、俺も何かやりたくなった。何か出力したくなった。本当に久しぶりの感覚だ。こういうときは昔描いた文章を引っ張り出して眺める。つまんねえ。驚くほど何もない。よくこんな無意味で恥ずかしいモノを書けたと思う。んで気分を萎えさせる。が今日は萎えきれなかったので書く。
  • でも文章であれ何であれ出力「出来た」ときが俺にもあったのだ。すごいことだ。
  • メンヘル話はtwitterで散々書き散らしてるので何だか申し訳ないが、お薬をガブガブ飲み始める前、俺の脳の中には何か細かい鞭毛のような受信機器があって、そこで時々ピリピリと何かを受け取ってちょっとずつ自分の中に溜まっていっていた。ピリピリは本当に唐突にやってきて、例えば昼の日暮里駅でソープの送迎待ちをしているジーサンたちを見たときとか、『ドッグヴィル』を映画館で彼女と一緒に見終わって新宿の地上に出る階段を上っていたときとか、常磐道を走っている最中に目の前の車の後輪がバーストしたときとか、まあそういうときだ。
  • でも薬を飲み始めて、ギロチンが落ちてくるような不安から部屋の中を転がり回ったり、内科の医者に週一で行って生活に困るほど金をかけたりすることが無くなって、まあちょっとだけ俺の日常はまともになった。しかし脳内の受信機器も綺麗に刈り取られていくのをありありと感じた。無感動になった気がする。何かを見て何かを感じることがなくなった気がする。気がするだけだ。本当はどうだかわからないが。
  • 本当はそういった変な受信機器は年齢を重ねたことによって無くなっていったのかもしれない。もしくは出力するという鍛錬を怠った俺の脳みそがいらないものを片付けてしまったのかもしれない。
  • それでも夜布団に入って眠る前に頭の中で何か文章が超高速で流れていて、それを片っ端から飲み込むことは今でもある。キーボードでは出力できない類の言語なのかもわからない文章。あるっしょそういうの。ない? あるよね?
  • とここまで書くのにすでに腋汗びっちょりなくらい疲れてるわけだが俺はまだ書く。