だぶん1.1

伝えたいことは絶対に伝わらない、というのは俺の中で自明の理である。

伝達のためには道具が必要だ。道具とは例えば言葉であり、絵画であり、また音楽である。それぞれはところどころ混ざり合ったりしてるがそれは本題ではない。道具は使い手によって出来ることや扱われ方がまるで違う。つまり伝達したいものは送り手と受け手の道具に対する熟練や姿勢によって、どのように伝わるかまるで変わってしまうということだ。

大半の人は気付かないか気付かないふりをしている。つまり諦めてる。でも何とかしようとする一部の人が物語を紡ぎ、読み解く。絵画を描き、鑑賞する。音楽を奏で、耳を澄ませる。不完全で伝わらないってわかっているのに。絶望してるのに。伝えた気になる。受け取った気になる。

ということで俺の文章からは何も伝わらないであろう。んなことはわかってるけど書く。