PotatoFoolsDay(1) ばら撒かれる謎
とりあえず簡単なヤツから。
Cogs(2011/4/1アップデートの内容)
- リリースノートにDon't forget to say the magic word.(魔法の言葉を唱えるのを忘れないように)とあるので、タイトル画面でpotatoとタイプすると鐘の音が鳴る。するとInventor Mode, Challenge Modeそれぞれの一番下に
という名前の新しいステージが追加される。 ステージをクリアすると、横のハンドルがくるくる回ってこんなメッセージが表示される。 - ちなみにゴールドを達成しても点数が高くなるだけで他のメッセージは変わらない。
- そこで、一時間半以上かけてダラリとこのステージをクリアすると、スコアは0になり、違うメッセージが表示される。
- "Safe, we avoid no seaside noises as we loom."
- Nの右横のアイコンはBIT.TRIP BEAT、Pの左横のアイコンは1... 2... 3... KICK IT! (Drop That Beat Like an Ugly Baby)をそれぞれ指すと思われる。
RUSH(2011/4/1アップデートの内容)
- メニュー画面に芋が飛ぶ。芋には謎のマークが。
- どうやら芋に付いているマークはKilling Floorのイメージアイコンによく似ている。横にCとKの文字。
- 芋のテクスチャファイルを展開してみたらこんな感じに。
- たくさんのアルファベットとアイコン。Super Meat Boyの絆創膏、Steamのロゴ、前出のKilling Floorのバイオハザードマーク、AaAaAA!!!のステージ選択画面に存在するコーヒーカップ、謎のティーバッグが確認できる。文字はBとZを除くアルファベットが一文字ずつ。
- 飛び回る芋をクリックするとこんなメッセージが。6teen dot data. Ovened a hot nut, no hen.
Audiosurf(2011/4/1アップデートの内容)
- リファレンス画面のRandom Tipsに謎の文字列が加わる。Tire & rope; tie self. Too irate, so I eat a sheep.
- Super Meat Boyのサントラに「...And Potatoes」といういかにもな曲があるけれど、Audiosurfでプレイしても特に変わったことは無し。
- ところが、ステージ1のボス曲「The Battle of Lil' Slugger (Ch 1 Boss)」をAudiosurfでプレイすると、曲の終わりに巨大な芋に出会えることが判明。芋。
- 確認できるアイコンはRUSHのアイコンによく似ている。下の線はIか?
どれがジョークでどれがARGに関係ある情報なのかの選別がだいぶ難しい模様。Dejobaanが鍵を握ってそうだけど、かなりアレな会社だし出すゲームもふざけてるのか本気なのかよくわからないし。SourceMODのMINERVAも絡んでるんじゃないかという意見もあり、さて収拾がつくのかどうか。
SteamのThe Potato Sack Packセールとアップデートは単なるエイプリルフールではなかった
先日からSteamで行われているThe Potato Sack Packという13個のゲーム詰め合わせの75%オフセール、なかなかの品揃えなので購入した方も多いのではないでしょうか。同時に、これらのパックに含まれるゲーム全てに#PotatoFoolsDayと書かれたアップデートが来て、何やらエイプリルフールのジョークと覚しきテキストだったり仕掛けだったりがゲームに埋めこまれました。芋が置いてあったり、芋を投げたり、芋が飛んだり……。芋っすわとにかく。じゃがいもですわ。
でもエイプリルフールのジョークでしょコレなんで芋やねんハハハで片付けるには何だか妙な物が紛れ込んでいました。俺が最初におかしいと思ったのは、BIT.TRIP BEATのタイトル画面に出てくる芋に変なマークがくっついていたからです。
これだけ見たらテクスチャの継ぎ接ぎミスってんのかとか思っちゃいますが、RUSHの背景を飛び回る芋に記された明らかに意図的なマーク
と、芋をクリックすることで現れる謎のテキストで違和感が膨れ上がりました。何かがおかしい。そしてSteamのフォーラムにこんなスレッドが立ちました。
「PotatoFoolsDayは大規模なARGなんじゃないか?」Steam Community :: Discussions
ARG(Alternate Reality Game)は日本語では代替現実ゲームと訳されています。現実にゲームを組み込んでしまったゲームだとか、ゲームの外に謎が波及していくような意図を持った仕掛けだったり、そういった物の総称です。twitter等のwebサービスと相性が良いため、プロモーションなどに用いられ、だんだん流行しているようです。IGDAのARGサイトにわかりやすく解説されています。 ARG情報局
ゲーム会社でもこのプロモーションは取り入れられており、最近だとCall of Duty: Black OpsのGK NOVA 6関連の暗号解読が相当大規模なARGを展開しました。他にもHalo2のI Love Beesなど。日本で言えば、アルファシステムのPSソフト「ガンパレードマーチ」に関わる世界の謎掲示板ゲームなどでしょうか。そして当のValveも、Portalに唐突に行われた謎のアップデートから始まるARGを仕掛けたことがあります。(参考:News - Portal Update Released、Welcome to nginx!)つまり前科ありです。疑われるのもしょうがないでしょう。
自社の製品だけに限らず、他社(インディーズ作品)まで巻き込んでの大々的な仕掛けとなった今回のPotatoFoolsDayARG。Portalの時は来たるPortal2への伏線だったわけですが、さて今回は一体どういう謎が組み込まれ、最終的に何が導かれるのか、今から楽しみです。興味のある方は是非謎解きに参加してみましょう。
現在wikiが立ち上がり、情報の取りまとめが始まっています。http://valvearg.info/wiki/Valve_ARG_Wiki 参加される方はルールを守って楽しくやりましょう。
今後はpotatowikiの情報を日本語に……しようかどうか。
Singularity
- 年末にSteamで半額だったSingularityを遊びました。特異点という意味で、物理学や数学で広く使われる単語です。開発のRaven Softwareといえば、ゴアてんこ盛りの名作Soldier of Fortuneシリーズだったり、古くはid softwareと組んでHexenやらQuake4を作ったり、手堅く良質なFPSを作る会社、だったのですが。
- 今回は馴染み深いid Techではなく、UnrealEngine3を使用しています。グラフィックはUE3臭いシェーダーやテクスチャが鼻につきませんでした、が、近寄ると粗が目立ってしまうのもまたUE3らしさと言いますか。雰囲気を出すための小物や世界構築は本当に素晴らしく、この辺はさすがRaven。ただ、ゴアが控えめであったのは残念です。前作Wolfensteinでは喉を撃たれてゴボゴボ言いながら血で溺れて死ぬというとんでもないモーションまで用意したRavenらしくありませんね! まったく!
- Singularityの大きな特徴は物体の時間を進めたり戻したりするTMPというデバイスの存在です。このTMPを使って、例えば敵兵の時間を進めて骨と皮だけにしてやったり、潰れたアイテムボックスを直して中の物を頂いたり、壊れた橋の時間を戻してルートを切り開いたりできます。同じ時間操作系FPSとして思い浮かぶのはTimeshiftですが、あのゲームが周囲の時間を丸ごと操作できたのに対し、Singularityではあくまでもその対象に絞った時間操作しか出来ません。ですからこのゲームの時間操作にはどうにもこうにも物足りなさが付きまといます。特に戦闘で上手く活用できていません。せいぜい相手が隠れたカバーの時間を進めて、カバー自体を役立たずにするくらいでしょうか。スナイパーライフルの弾丸を操作できるのはClive Barker's Jerichoのブラックの能力まんまだし、近距離にいる相手を吹き飛ばすパルスもWolfensteinに同じのあったし、挙句の果てにグラビティガンだしと、まあどこかで見たような要素がこれでもかと出てきます。
- ところどころに挟まるボス戦は特殊な手順が必要なタイプです。俺はこういうボス戦も別に嫌いじゃないし、巨大ボスとの列車での戦いはなかなか迫力があって良かったです。プレイ時間はトータルで5時間ほど。
- 武器は折角デザインをちょろっと変えたのに、いつも通りアサルトライフルとショットガンとスナイパーライフルと……という感じでちっとも楽しくありません。唯一、自分で好きなように転がせるグレネードは目新しい感じなんですが、いかんせん使い勝手が悪すぎるのでコイツもイマイチ。
- ストーリーはネタバレになってしまうので詳しくは書きませんが、これまた既視感の強いお話です。過去と未来を行ったり来たりしながら謎を解いていくのですが、オチがあのゲームそっくりなんですよ。ほら、ウクライナの会社が作った、微妙だけど空気とかカットインアニメが秀逸なFPS。アレアレ。
- マルチプレイは当然のように過疎&ホスト方式の二重苦なので遊んでいません。この方式やめようぜまじで。
- まあなんといいますか、お前ら本当はもっと出来るでしょ? どうしてこんなんで諦めちゃうの? 熱くなれよ! とゆっさゆっさしたくなるような不甲斐ない出来でしたとさ。
BIT. TRIP RUNNER (1)
公式: http://www.bittripgame.com/bittrip-runner.html
BIT.TRIPシリーズはGaijin GamesがWiiWareを中心にiOSやPCで展開している一連の作品群です。BIT.TRIP BEATにはじまり、BIT.TRIP CORE、BIT.TRIP VOID、BIT.TRIP RUNNER、BIT.TRIP FATE、BIT.TRIP FLUXまでの六作で、そのうちBEATとRUNNERがPC向けにSteamで販売されています。それぞれ違うスタイルのゲームなのですが、特徴のあるドットライクなグラフィックとChiptune的な音楽が共通しています。
RUNNERはCommanderVideoこと黒いアイツが右に向かって勝手に爆走していくので、ジャンプしたりスライディングしたりで障害物を避けてゴールに導いていくのが目的です。アクションのたびにピコピコ音が鳴ってノリ良く音楽が奏でられるのはなかなか楽しいです。足元に岩があったらジャンプ。通り抜けられそうな隙間があったらスライディング。簡単に思えるでしょ? それがそうでもないんですよ。
まずCommanderの走る速度がかなり速く、アドリブで反応するのが結構難しいです。要求される入力タイミングも相当シビア。そして何よりも厳しいのが障害物に躓いたりぶつかったりすると容赦なくステージの最初まで戻される点。長いステージでも2分は無いと思いますがこれが厳しいのです。例えば音ゲーやシューティングのハイスコア稼ぎで、うまく「繋がる」までトライ&エラーを繰り返すあのキリキリした時間、わかるでしょうか。アレが続きます。延々と。
後半に行くに従ってギミックの複雑さも難易度も上がりまくります。Normalでこの有様なんですが、Hardとかどうなってしまうのか。
GamersGate恒例 適当に値段つけてみたよセールHoI3編
- きたよー http://www.gamersgate.com/offers
- Hearts of Iron 3 Complete Pack(HoI3本体とSprite Packsのセット。Semper Fi含まず)$34.22
- Hearts of Iron 3 Complete Sprite Packs(様々な国の部隊のスプライトを追加するDLCのセット) $11.99
- HoI3本体と全てのDLC、拡張パックSemper Fiを一つ一つ別々にカートに入れると $17.49
- GamersGateがこの価格設定を通して僕たちに伝えたかったこと:カートに入れるボタンが無い上にいちいち画面表示がクソ重いという試練に耐えられる者のみ安価で購入して良し。面倒臭がりは高く買え。
Demolition Companyが僕たちに教えてくれたこと
- Steamストアページ: http://store.steampowered.com/app/65100/
- 公式: http://www.demolitioncompany-thegame.com/
- hi-cookちゃんから頂いたDemolition Companyを遊びました。ひこくちゃんありがとう。
- Demolition Companyはその名の通り、解体業者に雇われたプレイヤーがデモリッションな男つまりデモマンとなり、仕事をこなしてお金を稼ぐゲームです。開発のGIANTS softwareはFarming-Simulatorという農業シムで一部のプレイヤーの心をガッチリ掴んだ会社で、今回は解体シムへと進出してきました。黄色いヘルメットが解体現場に映えますね。
- 解体現場のロケーションは証券取引所や港、廃駅などが用意されており、それぞれの場所の特徴に沿った建物がいくつか配置してあるので、それらを解体していくことになります。場合によっては壊すべき箇所と傷をつけてはいけない箇所が隣接していたりするので、作業には注意が必要になります。Gキーを押すと壊していい物は緑、傷つけはいけない建物は赤にハイライトされるのでわかりやすいですね。
- 最初はハンマー一本担いで壁をぶっ壊すことから始まります。何事もハンマーからです。作業をこなして経験値を貯めるとレベルが上がり、使える装備や重機が増えていきます。もっとも、それらを手に入れるためにはちゃんと作業をこなし、金を稼いで購入せねばなりません。より大きく、より派手になっていくので、やはりわくわくします。
- 装備としてハンマーの他に、ジャックハンマーと呼ばれる削岩機、爆薬などがあります。爆薬は手っ取り早いのですが、一部のミッションでしか使えない上に爆薬代がかかります。
- 重機は様々な大きさのエクスカベーターと呼ばれる掘削機の他、鉄球をぶら下げたwrecking ball、瓦礫を運ぶWheel loaderなど、心をくすぐるラインナップになっています。鉄球を振り回してあさま山荘ごっこをするのもいいでしょう。
- グラフィックは重機などはしっかり作ってあるものの、建物や環境になるとテクスチャやモデリングの適当さが目立ちます。
- 肝心の解体パートがどうにもよろしくありません。建物はあらかじめ決められたパーツを組み合わせずに積み上げたような酷い手抜き工事ですので、場合によっては周りを歩くだけでボロボロと倒壊したりします。老朽化しているという設定なら良いのですが、どの建物も同じような有様です。さらにまずいことに、ジャックハンマーやエクスカベーターを始動させ先端部分を壁に突っ込んでダガガガガガガガと地道に解体していくより、重機ごと建築物に突入してアームをぶん回す方がはるかに手っ取り早いです。重機は瓦礫に乗りあげてスタックしない限り無敵なので安心ですね。
- みなさんも解体業者を開業するようなことがあったら重機で突入して暴れまくりましょう。大丈夫大丈夫。